網羅的遺伝子解析により、原発性腹膜癌の病因病態に深く関与すると考えられる遺伝子群を同定した(RPL9、RPL10、RPL12、RPL19、RPL27A、RPL31、RPS3、RPS4X、RPS15A、RPS18、CCL5)。これらの分子を標的とした診断および治療への応用の可能性が高いことが強く示唆された。さらに原発性腹膜癌139例の予後因子に関する研究の結果、術前化学療法(NAC)と残存腫瘍径が有意な予後因子であることが判明し、原発性腹膜癌に対する治療指針として、NACが妥当であることと、徹底的な腫瘍減量手術が極めて重要であることが示された。
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