研究課題/領域番号 |
25462630
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
高橋 正時 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助教 (80401355)
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研究分担者 |
喜多村 健 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (90010470)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 内耳 / 遺伝子 |
研究概要 |
Charcot-Marie-Tooth病(CMT)は、臨床的および遺伝学的な多様性を有する運動感覚性ニューロパチーである。CMTの1つであるCMT 1Aは、PMP22を原因遺伝子とし、末梢神経の肥大と伝導速度の低下を示す。合併症として感音難聴を示すことがある。この難聴はいままでの研究成果からは蝸牛神経障害と考えられてきたが、近年の報告では蝸牛障害も呈することが判明し、我々の今までの研究においても内耳内の発現が示唆されており、発現部位の同定を目指してきたが、まだ同定に至っていない。本研究では、実験動物およびヒト側頭骨標本を用い、pmp22の内耳内局在と難聴発症の分子機構を解明し、聴力障害の予防および治療の開発を目的とする。現在ワイルドタイプマウスを用いて今まで行なってきた研究結果に基づいてPMP22の蝸牛神経での発現と蝸牛内での局在を蝸牛凍結切片を作成し、免疫染色を用いて同定中である。また同時にヒト蝸牛内のPmp22の局在に関してもパラフィン包埋標本を作製中である。今後は本疾患の症例における難聴者の聴覚検査を実施しデータを集積、解析作業を進め、マウスの実験に関してもpmp22欠損マウスの経時的な誘発電位および歪成分耳音響放射を測定し難聴の進行の有無を確認することで蝸牛におけるpmp22の機能を解明する。また、ヒト側頭骨を用いてPmp22の内耳局在を確認し聴覚障害の発生機序の解明を行なう予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実験に必要となる機材、資料は概ね取得されている。また、今後の研究に必要な資料も取得申請中である。
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今後の研究の推進方策 |
本疾患の症例における難聴者の聴覚検査を実施しデータを集積、解析作業を進め、マウスの実験に関してもpmp22欠損マウスの経時的な誘発電位および歪成分耳音響放射を測定し難聴の進行の有無を確認することで蝸牛におけるpmp22の機能を解明する。また、ヒト側頭骨を用いてPmp22の内耳局在を確認し聴覚障害の発生機序の解明を行なう予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
資材の経費が削減可能であった。 研究資材の購入
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