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2013 年度 実施状況報告書

画像解析に基づいたメニエール病患者の新規診断法の確立と遺伝子解析

研究課題

研究課題/領域番号 25462632
研究機関信州大学

研究代表者

福岡 久邦  信州大学, 医学部附属病院, 特任研究員 (90419391)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードメニエール病 / SNPs / 画像診断
研究概要

メニエール病は回転性めまいと難聴・耳鳴・耳閉感の症状が同時に重なる症状を繰り返す内耳疾患であり、特定疾患(難病)に含まれており、患者のQOLを著しく低下させるため疾患の克服が期待されている。メニエール病の病態に関しては、内リンパ水腫が原因と考えられるようになってきたが、その誘因については明らかではない。これまでに、ウイルス感染、片頭痛、自己免疫疾患、循環障害、アレルギー疾患のなどの多くの疾患がメニエール病の病態に関連があるとの報告がなされているが、いずれも世界的なコンセンサスを得るに達していない。
本研究では、メニエール病患者を対象に、臨床症状(めまい、難聴、耳鳴、耳閉感)の調査を行うとともに、ガドリニウム造影MRIを用いた画像診断を行い、内リンパ水腫の程度との臨床症状の関係、カロリック、VEMPなどの前庭機能検査との相関、グリセオールテストや蝸電図などの検査法との比較検討を行ない、メニエール病診断ツールとしての画像診断の有用性を検討した。特に、メニエール病の発作期と寛解期における内リンパ水腫の程度を画像的に比較し、病態の変化と内リンパ水腫の程度の相関について検討した。その結果、メニエール病の病状の改善に伴い、内リンパ水腫が改善する例を認めた。また、メニエール病患者96例を対象に過去にメニエール病との相関が報告されているSNPsを用いた遺伝子相関解析を行った。現在、画像診断の結果との比較検討を行い、メニエール病患者(画像上確実例)とコントロール間のSNPs頻度に関して詳細に検討している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の計画通り、メニエール病患者を対象に、臨床症状(めまい、難聴、耳鳴、耳閉感)の調査を行うとともに、ガドリニウム造影MRIを用いた画像診断を行い、内リンパ水腫の計測を行う事ができた。また、メニエール病の発作期と寛解期における内リンパ水腫の程度を画像的に比較し、病態の変化と内リンパ水腫の程度の相関について検討した結果、メニエール病の病状の改善に伴い、内リンパ水腫が改善する例を認め、治療効果の客観的指標として活用し得ることが示唆される結果が得られた。

今後の研究の推進方策

前年度までの研究を継続して実施するとともに、症例数を増やしてSNPsタイピングを実施し、メニエール病患者群とコントロールのアレル頻度の比較より、メニエール病との相関が疑われる候補遺伝子群を絞り込む。絞り込みには当研究室が中心となって実施している難治性内耳疾患の遺伝子バンク構築プロジェクトにより収集されたメニエール病患者サンプル200名の遺伝子型の解析を行う計画である。また、遺伝子型毎に分類して、聴力などの臨床症状との比較検討を行い、真の候補遺伝子を絞り込む。

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公開日: 2015-05-28  

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