研究課題/領域番号 |
25462648
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
平野 隆 大分大学, 医学部, 講師 (20305056)
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研究分担者 |
川野 利明 大分大学, 医学部, 助教 (30633424)
鈴木 正志 大分大学, 医学部, 教授 (60211314)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 制御性T細胞 / CD25 / 中耳炎 |
研究概要 |
平成25年度においては中耳炎症病態の制御性T細胞を中心とした組織学的細胞学的評価および分子生物学的評価を行った。インフルエンザ菌性中耳炎惹起後、3日目、2週目、1ヶ月目、2ヶ月目の中耳粘膜組織を採取し、中耳粘膜におけるリンパ球を中心とした炎症細胞浸潤の評価としてCD90.2抗体、CD4抗体、Foxp3抗体にて免疫染色を行った。中耳炎惹起後2週目以降において、CD90.2抗体、CD4抗体陽性細胞の集簇を粘膜下に認めており、Foxp3抗体陽性細胞も認められた。実際に、CD4抗体およびFoxp3抗体2重染色による共焦点レーザー顕微鏡下での観察においては、CD4陽性細胞の核内にFoxp3陽性を認める細胞を認めている。無処置マウスの中耳粘膜および中耳炎惹起後3日目の中耳粘膜にはリンパ球の浸潤は軽度であった。 中耳粘膜のみを顕微鏡下に採取しRNAを抽出したのちに、cDNAを作成した。Foxp3mRNAの発現についてreal time RT-PCRを用いて検討を行っているが、無処置マウスの中耳粘膜と比較して、中耳炎惹起後3日目、2週目、1ヶ月目、2ヶ月目の中耳粘膜組織におけるFoxp3mRNAの発現の増強を認められた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
元々長期中耳炎症モデルの解析を行っており、2~6ヶ月のマウス中耳炎モデルを作成しているので、進捗状況としてはおおむね順調と考えられるが、抗サイトカイン療法に対する効果的な検証が十分に行われていないので、早速実験をスムースに行う必要がある。
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今後の研究の推進方策 |
まずは抗TNF-αび抗CD25抗体投与における中耳局所の免疫応答につき検証する。対照は各種抗体非投与マウスとする。中耳組織やリンパ組織を中心にH/E染色や、CD90.2抗体、CD4抗体、Foxp3抗体による免疫組織染色をおこなう。中耳粘膜におけるTリンパ球分画の局在を見るために、CD4、CD8、CD25等の蛍光重染色を施行し、共焦点レーザー顕微鏡にて分布について比較検討を行う。また、中耳局所におけるTh1及びTh2細胞、Th17細胞、CD25CD4陽性内因性制御性T細胞、およびTGF-β誘導性制御性T細胞における治療前後における動態につきにフローサイトメトリーにて解析を行い、抗サイトカイン療法の有無による差について検証する。 炎症性サイトカインであるTNF-α、IL-1β、IL-17,調節性サイトカインIL-4、IFN-γ、抑制性サイトカインIL-10、TGF-β mRNAの発現についてreal time RT-PCR法にて調べ、可能であればin-situ hybridizationにて慢性炎症による粘膜におけるサイトカイン産生細胞を動態同定し、感染免疫応答の減弱について検討する。 ・
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次年度の研究費の使用計画 |
マウス長期中耳炎モデル作成しており、経時間的な問題で進捗に遅れが多少生じている状態であり、試薬購入に現在オーダーを行っている状態である。今後、実験遂行が進むと使用額も請求通りになるものと考えられる。 抗IL-25抗体、抗TNF-α抗体などの抗サイトカイン、分子標的治療にむけた抗体を購入する。
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