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2013 年度 実施状況報告書

難聴モデルマウスへの低侵襲蝸牛内投与による聴力獲得

研究課題

研究課題/領域番号 25462654
研究機関順天堂大学

研究代表者

飯塚 崇  順天堂大学, 医学部, 助教 (40372932)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード難聴治療 / 遺伝子治療 / 遺伝性難聴 / 遺伝子導入
研究概要

先天性難聴は1,000人出生に1人と高頻度に発生し、その半数以上が遺伝性の原因であるといわれている。日本人においてGJB2 (コネキシン26をコードする)遺伝子変異はそのうち最も高頻度で見出される先天性難聴の原因遺伝子と知られている。我々はそのモデル動物としてCre-loxP系を用いてGjb2のコンディショナルノックアウトマウスを作成した。このマウスは成長段階において蝸牛コルチ器の形成が阻害されていき、聴力が獲得できない。したがって聴力獲得以前の治療が必要となる。以前に出生直後のマウス蝸牛にアデノ随伴ウィルスベクターを導入し、聴力の低下なく遺伝子導入に成功しており、この方法を用いて正常Gjb2遺伝子を発現するアデノ随伴ウィルスベクターを用いて、このノックアウトマウスの聴力獲得を目的とする。本年の研究にてこの方法でGjb2コンディショナルノックアウトマウスの蝸牛にコネキシン26の発現を認め、聴力の改善傾向を認めた。組織学的にもコルチトンネルの形成が認められたり、コルチ器の高さも未治療のマウスと比較し優位に高くなっていた。今後はらせん神経節細胞の細胞数の比較、電気生理学的検査などを行っていく予定である。
このマウスはヒトのGJB2遺伝子の変異による言語習得前の高度難聴と極めて類似した表現形を示すことが判明しており、ヒトGJB2遺伝子変異による難聴のモデルマウスとして治療法を考案していく。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

以前に出生直後のマウス蝸牛にアデノ随伴ウィルスベクターを導入し、聴力の低下なく遺伝子導入に成功しており、この方法を用いて正常Gjb2遺伝子を発現するアデノ随伴ウィルスベクターを用いて、このノックアウトマウスの聴力獲得を目的としていた。本年の研究にてこの方法でGjb2コンディショナルノックアウトマウスの蝸牛にコネキシン26の発現を認め、聴力の改善傾向を認めた。組織学的にもコルチトンネルの形成が認められたり、コルチ器の高さも未治療のマウスと比較し優位に高くなっていたりと治療効果が確認できているため。

今後の研究の推進方策

らせん神経節細胞の細胞数の比較、電気生理学的検査などを行っていく予定である。マウスでの難聴改善が認められれば、サルでの実験を検討していく

次年度の研究費の使用計画

海外の学会に都合がつかずに発表を見送った。
ウイルスベクターの使用が予想よりも少なく、再作成する必要がなかった。
国内外の学会にて発表を行う。論文作成を行う。
ウイルスベクターの再作成を行う。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 備考 (1件)

  • [備考] 順天堂医院 耳鼻咽喉・頭頸科 研究内容

    • URL

      http://www.juntendojibi.com/?page_id=498

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公開日: 2015-05-28  

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