安静時fMRIを用いた耳鳴の客観的診断法の開発を目指した。健聴コントロール群19人、難聴性耳鳴群18人、無難聴性耳鳴群11人を対象とし、安静時fMRIでの機能的結合解析を行った。。β値>0.5と厳しい閾値設定とした場合、聴覚関連領域の機能的結合は、健聴コントロールでは30%が陽性だったが、難聴性耳鳴では14%、無難聴性耳鳴では3%のみが陽性であった。一方、非聴覚関連領域では、健聴コントロールは3%、難聴性耳鳴は3%、無難聴性耳鳴は2%が陽性であり、どの群も同等であった。 聴覚関連領域間の神経同期の乱れは、耳鳴知覚との関連が考えられ、耳鳴の客観的診断法として安静時fMRIは応用が期待される。
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