好酸球性副鼻腔炎の病態形成における肥満細胞の役割に関する検討を行った。本疾患において鼻粘膜上皮に肥満細胞の浸潤が増加し、それらのプロテアーゼの発現パターンがこれまでの分類に当てはまらないユニークな型である事を明らかにした。さらにこれらの変化は気道上皮が産生するサイトカイン刺激によって同様の変化が生じることを培養肥満細胞を用いて証明することができた。特にIL-33の刺激が肥満細胞におけるChymaseの発現量を著明に減少させることは本疾患における粘膜の線維化の誘導障害に大きく関与している可能性が高く、本疾患の病態形成に深く関与していると考えられた。
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