上気道における一酸化窒素(NO)を新たな診断パラメータとするという観点から、1)NO測定方法の確立と妥当性の検証、2)鼻副鼻腔におけるNO合成・代謝機構の解析、3)副鼻腔炎・鼻アレルギーを対象とした臨床重症度との関連性、について研究した。その成果として、1)局所NO(nasal NO)を測定する手法の確立。2)好酸球性副鼻腔炎を鑑別可能なNO産生・代謝機構の特徴。3)鼻副鼻腔におけるNO産生の基質であるarginine代謝に関与する酵素・タンパク質の発現と機能的の解析。4)鼻アレルギー患者におけるNOを指標とした前向き探索的臨床研究の基本となるプロトコル作成、などの成果が得られた。
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