| 研究課題/領域番号 |
25462669
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| 研究機関 | 金沢医科大学 |
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研究代表者 |
三輪 高喜 金沢医科大学, 医学部, 教授 (20229909)
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| 研究分担者 |
山本 純平 金沢医科大学, 医学部, 助教 (20460371)
志賀 英明 金沢医科大学, 医学部, 准教授 (80436823)
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| 研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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| キーワード | 嗅神経 / 再生 / エストロゲン / 神経成長因子 / 卵巣摘出 / 女性 / マウス / 当帰芍薬散 |
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| 研究実績の概要 |
感冒後嗅覚障害は中高年の女性に多く発症するが、その理由は明らかにされていない。嗅細胞は常に変性と新生を繰り返す特異な神経細胞であり、中高年の女性は嗅神経の再生能力に男性あるいは他の年代とは異なる、何らかの特徴があるのではないかと考えられる。そこで、嗅神経の再生と女性ホルモン、神経成長因子との関係を知るため本研究を立案した。
更年期以降の女性モデルとして、卵巣摘出マウスを作成し、卵巣摘出後の嗅神経の変性の有無、ならびにメチマゾール腹腔内投与による嗅神経変性後の再生を卵巣非摘出マウスならびに雄のマウスと比較した。また、エストロゲンならびに神経成長因子活性化作用を有するとされる当帰芍薬散をメチマゾールによる嗅神経障害マウスに投与し、再生に及ぼす効果を組織学的に観察した。
その結果、卵巣摘出マウスにおいても、短期的には嗅神経の有意な変性が起こらないことが判明した。また、卵巣を摘出した雌のマウスでは、非摘出マウスならびに雄マウスと比べて、傷害後、2週の時点で嗅神経の再生が遅れていたが、4週以降では差を認めなかった。更に、当帰芍薬散投与マウスでは、傷害2週の時点で非投与マウスと比較して、嗅神経の再生が増していることが判明した。以上の結果から、低エストロゲンン状態は、嗅神経の再生に負の影響を及ぼすものと思われた。
一方、臨床研究として、感冒後嗅覚障害患者を対象としてエストロゲン値を測定したが、閉経後の患者が多数を占めたことと、エストロゲンの月経内周期による変動のため、感冒後嗅覚障害の女性において有意にエストロゲン値が低下するという結果は得られなかった。
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