レム関連睡眠時無呼吸とは閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)患者全体の10-36%と高頻度に認められるサブタイプのひとつで、呼吸障害がレム睡眠期に集中して生じる病態である。本研究の結果、(1)レム期の睡眠呼吸障害は覚醒水準、注意力の持続性や自覚的な眠気に与える影響が少なく自覚されにくい病態であること(2)レム関連睡眠時無呼吸の発現には体位依存性が負の影響を及ぼしていること(3)上気道の解剖学的要因との関連性が認められないことなど、ノンレム期の呼吸障害とは異なる病態があることが明らかとなった。レム関連睡眠時無呼吸は睡眠後半に生じやすく、自覚症状が乏しいため疾患特異的な診療アルゴリズムの作成が望まれる。
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