研究課題
基盤研究(C)
卵白アルブミン(OVA)感作によるアレルギー性鼻炎モデルマウスを作成し、ホスホリルコリン(PC)経鼻および舌下投与によるアレルギー性鼻炎の抑制効果を検討した。その結果、PC投与によってアレルギー性鼻炎症状が有意に抑制され、樹状細胞からのIL-12産生、頸部リンパ節における制御性T細胞の誘導によってIgE産生が抑制されることが証明された。また、上皮細胞への肺炎球菌およびインフルエンザ菌の接着は、PCによる上皮細胞の処理によって抑制されることが実証された。これらの結果から、PCはワクチンとして免疫応答を誘導するのみならず、それ自体が細菌感染を阻止する多機能性を備えていると推測された。
耳鼻咽喉科・頭頸部外科