硝子体細胞の眼内増殖性疾患の病態における関与を調べるために、我々がこれまでに作成したブタ硝子体組織由来細胞、ヒト硝子体組織由来細胞と種々の細胞との共培養系を作成することにより検討した。硝子体細胞は血管内皮細胞やグリア細胞、樹状細胞の細胞応答に影響を与えることがわかり、眼内では硝子体細胞が病態に複雑に関与している可能性が示唆された。臨床検体を用いた研究では、液状化細胞診の技術を硝子体検体に応用を試みた。硝子体腔には樹状細胞を含めた種々の細胞が存在することや、少量の検体からは悪性リンパ腫や硝子体アミロイドーシスの診断が可能であり、液状化細胞診は硝子体検査に有用であった。
|