網膜色素上皮細胞(retinal pigment epithelial cells; RPE)における上皮間葉転換(epithelial mesenchymal transition; EMT)において、間葉上皮転換(mesenchymal epithelial transition; MET)が誘導されるか検討を行った。TNF-α刺激によるRPEのEMTモデルにおいて、様々な阻害薬を検討した結果TAK-1阻害薬がEMTの阻害薬であり、EMT誘導後も上皮様形態を再獲得することを見いだした。wound healing assayを行うとTNF-α除去だけでは運動能は維持されたままだが、TAK-1阻害薬の投与により運動能抑制が確認され、また細胞間接着を再構築されることを確認した。EMTマーカーを検討すると経時的に間葉系マーカーが減少し、また濃度依存的に減少されることが各にされ、コラーゲン収縮能(gel traction assay)においてもTNF-α刺激下のRPEは著名にゲル収縮を認めるがTAK-1阻害薬添加にてその効果が抑制された。以上よりTAK-1阻害薬によりMETが誘導されることが示された。
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