研究実績の概要 |
セラミック微小球に付加する血管新生阻害剤はメトトレキセート、シスプラチン、ジゴキシンを選択した。ヒト臍帯静脈内皮細胞を用いたtube formation assayにて上記3種類の薬物における血管新生阻害の効果判定をした。tube formation assayの結果は、メトトレキセートは5μg/ml,シスプラチンは0.5μg/mlで血管新生効果を認めた。しかしジゴキシンは、0,0.5,2.5,5μg/mlにて血管新生抑制効果は認められなかった。 またセラミック微小球単独使用における血管塞栓効果をみるべくC57マウスを用いた加齢黄斑変性動物モデルにて検討したC57マウスの眼球にレーザー照射し、同日、ガラス管を用い、網膜下に直径1μmのセラミック微小球(PBSにまぜたもの)を注入し、レーザー照射後14日で眼球摘出しchoroidal flatmountを作製し、PBS単独群と脈絡膜新生血管面積を比較検討した。 セラミック微小球単独投与群は、PBS単独投与群と比較し、脈絡膜新生血管を抑制する傾向にあった。 また上記の投与法にて、レーザー照射後0日、4日後、7日後、14日後、30日後の眼球を用い電子顕微鏡にて組織を検討した。セラミック微小球は脈絡膜新生血管に集積する傾向があった。
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