研究課題
H25年度は1)ヒト臍帯由来間葉系幹細胞(hUMSC)の安定した供給と生物学的特徴の同定。2)各種ノックアウトマウスを用いたhUMSC移植術の瘢痕抑制効果と作用機序の検討を目標として実験を行ってきた。1)についてはH25年7月に海外研究協力者であるDr WinstonとUniversity of Cincinnatiで幹細胞作成について討論を重ね、安定した供給を図っている過程である。また幹細胞のメンテナンスに深く関わるベータカテニンの創傷治癒の役割をマウスおよび培養細胞を用いて検討している。この検討は幹細胞のメンテナンスに有用であると考えている。2)については、まず瘢痕化に関する要因をノックアウトマウス、培養細胞を用いて解明を行っている段階である。具体的にはTNFalphaノックアウトマウスを用いて瘢痕化の機序について調べている。TNFalphaノックアウトマウスでは、コントロールに比べて炎症が強く発現し、創傷治癒が遅れることを見いだした。このTNFalphaノックアウトマウス瘢痕モデルは幹細胞移植術の対象疾患モデルとして非常に有用で移植術の効果判定に役立つモデルとなる。
2: おおむね順調に進展している
当教室での大量の幹細胞の安定供給にいましばらく時間を要する可能性があるが、Dr Kaoと十分な検討を引き続き続けている、供給が難しい場合には商業用の幹細胞を使用することでこれらの問題は解決できると考えている。各種ノックアウトマウスでの瘢痕モデル作成に成功しているので今後は、これらのマウスを用いて幹細胞移植の効果を検討していく予定である
引き続きDr Kaoとの協力のもと幹細胞作成に取り組む得られた瘢痕化モデルを用いて幹細胞移植術を予定していく
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