研究課題/領域番号 |
25462775
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
石橋 広樹 徳島大学, 大学病院, 講師 (20314867)
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研究分担者 |
宇都宮 徹 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (30304801) [辞退]
栗田 信浩 徳島大学, 大学病院, その他 (30335814) [辞退]
森 大樹 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪府立母子保健総合医療センター(研究所), その他部局等, その他 (70448330) [辞退]
矢田 圭吾 徳島大学, 大学病院, 助教 (00633893)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 短腸症候群 / 腸管再生 / 脂肪由来幹細胞 |
研究実績の概要 |
小児短腸症候群の予後改善に向け、腸管再生に関する研究がなされているが、臨床応用には至っていない。2008年にS. C. Jwoらは、新たなモデルとしてラットの小腸にシリコンチューブを挟み吻合、チューブ内の完全な腸管再生を報告している。一方、脂肪組織由来間葉系幹細胞 (MSC)は新たな幹細胞資源として期待され、すでに心疾患領域では臨床応用が展開されている。そこで我々は、JwoモデルにMSCを投与することにより多中心的・三次元的腸管再生がおこり、再生能力促進、機能獲得が得られると仮説を立て、腸管再生における臨床応用を目指し、MSCの有用性について研究する。 平成25年度は、1.ラット腸管再生モデル(Jwoモデル)の作成を確立し、腸管再生の追試を行い、これをコントロール群とする。2.この腸管再生ラットモデルで、シリコンチューブの代わりに穴あきシリコンチューブと生体吸収性素材(vicryl mesh)をscaffoldにして、ここへrMSC(ラット脂肪由来間葉系幹細胞)を投与し、腸管の再生を確認する計画であった。 結果としては、ラットでJwoモデル(空腸を切離し、肛門側空腸を空腸瘻とし、3cmのシリコンチューブを挟み吻合、チューブ周囲に腸間膜を置く方法)の作成に成功した。そして、12週目に完全な腸管の再生が確認できた。これをコントロール群として、腸管延長の程度のデータを作成している。さらにシリコンチューブの代わりにvicryl meshを用いたモデルの作成にも成功した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ラットのJwoモデル作成およびvicryl meshを用いたモデルの手術を確立(生存させる)させるのが難しく、当初の予想より時間を要したため。
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今後の研究の推進方策 |
この腸管再生ラットモデルで、vicryl meshのモデルを用い、ここへrMSC(ラット脂肪由来間葉系幹細胞)を投与し、腸管の再生をコントロール群と比較し検討する。次にヌードマウスで同様のモデルを作成する。この腸管再生ヌードマウスモデルで、シリコンチューブの代わりに穴あきシリコンチューブと生体吸収性素材(vicryl mesh)をscaffoldにして、ここへhMSC(ヒト脂肪由来間葉系幹細胞)を投与し、腸管の再生を確認し、投与方法、量による再生の変化を確認する。
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