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2013 年度 実施状況報告書

超微細血管吻合を用いた新しい小臓器・複合組織移植実験モデルの技術確立と機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 25462786
研究機関東京大学

研究代表者

飯田 拓也  東京大学, 医学部附属病院, 助教 (00398603)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード超微小血管吻合 / 同種複合組織移植
研究概要

複数の同種複合組織移植モデルを同時進行で行った。
眼球移植に関しては、血管柄付き顔面神経移植において手術手技の改善を図った。眼球の強膜を切開し顔面神経断端を正確に縫着することが手技的に困難を伴うため、神経断端を内部に押し込むように神経近位部を強膜に縫い付けることで、神経の接合を図った。子宮移植に関しては、滋賀医科大学動物実験センターにてカニクイザルを用いて同種子宮移植実験を慶応大学産婦人科と合同で行った。血管吻合の様式に改良を加え術式の単純化を図った。深部での操作や端側吻合を避け、浅い部分での端端吻合で、かつ最小限の血管吻合を行うこととした。迷走神経再生実験も胃食道外科と合同で行った。食道前面を走行する迷走神経の断端を胃壁内に埋入して縫着して迷走神経の胃壁への神経再生を図った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

眼球移植に関しては神経の再生が見られたが再生率は低かった。網膜に移植神経がきれいに接合することが再生にとって重要であるが、網膜は非常に薄いため神経の接着面が狭く、神経の伸長が起こりにくかったと考えられる。移植神経の切断面を工夫し接着面を多くするようにすることが必要と考えられる。子宮移植に関しては、吻合部やその他の部位からの出血が多く、止血に難渋した。ヘパリン化や輸血のタイミングなどに問題が残ると考えられる。迷走神経縫合に関しては、胃壁内の神経を探すことが困難であったため胃壁内への埋め込みを試みたが、神経同士の縫合でないと再生率は低いと考えられるため、適切な候補となる神経を探す必要がある。

今後の研究の推進方策

眼球移植に関してはさらに手術手技の改善を図り再生率を高める工夫を行ったうえで、免疫組織化学染色を用いて神経再生を評価したいと考えている。子宮移植に関しては血管吻合が主たる問題であるため、吻合様式(端々か端側か)、吻合血管(深子宮動脈、卵巣動脈)、何本つなぐか(左右、子宮動脈、卵巣動脈があるがそのうち最低何本で全体の潅流が可能か)など、さらに検討を重ねていきたいと考えている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Uterus allotransplantation in cynomolgus macaque: A preliminary experience with non-human primate models.2014

    • 著者名/発表者名
      Suganuma N, Aoki D.
    • 雑誌名

      J Obstet Gynaecol Res.

      巻: 40(4) ページ: 907-18

    • DOI

      10.1111/jog.12302.

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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