• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実施状況報告書

ケロイドに対する新規分子標的併用療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 25462798
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

西野 健一  京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00138471)

研究分担者 酒井 敏行  京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20186993)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードケロイド線維芽細胞 / HDAC阻害剤 / MEK阻害剤
研究概要

ケロイドは、傷を修復する線維芽細胞がコラーゲンを異常産生し、細胞自身が異常増殖することが病因と考えられている。申請者らは、このケロイド発症経路に着目した研究を進めてきた。今回、ケロイド抑制に重要な分子として、IL-6、TGF-βに着目し、その経路に対し、私たちが新たに見出した有望な分子標的治療薬(HDAC阻害剤、MEK阻害剤)の組み合わせの検討を行った。まず、ケロイド線維芽細胞に対するHDAC阻害剤(OBP-801/YM753)およびMEK阻害剤(trametinib)のそれぞれ単剤の影響を調べ、さらに、この二剤の組み合わせの条件を検討し、最も細胞増殖抑制効果が高く、コラーゲン合成抑制効果の高い併用条件を見出すことを目標とした。評価項目は、細胞増殖<WST-8アッセイ>、細胞周期<フローサイトメトリー>、コラーゲン産生能<Western blotting>を用いた。細胞はCell Research Corporationからのケロイド由来の線維芽細胞株2種を用いて行った。その結果、HDAC阻害剤(OBP-801/YM753)による細胞増殖抑制効果、コラーゲン合成抑制効果を認めた。MEK阻害剤(trametinib)については、細胞株により増殖抑制効果が認める場合と認めない場合があることがわかった。そして、両者の併用効果については現在検討中である。また、サイトカイン(IL-6、IL-18など)産生能<Western blotting、ELISA、リアルタイムRT-PCR>についても、計画中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

平成25年度はHDAC阻害剤(OBP-801/YM753)およびMEK阻害剤(trametinib)のそれぞれ単剤の影響を計画しており、単剤による影響についての実験を実施し、さらに再現をとる段階になっている。
本研究ではCell Research Corporationからの細胞株を購入したが、ケロイド細胞は早期の継代を用いなければならないというケロイド実験本来の制約があり、細胞培養に注意が必要であり、実施する実験の選択を厳選しなければならないということから、当初の計画からやや遅れているようにも考えられる。しかし、おおむね順調に進展していると考えている。

今後の研究の推進方策

HDAC阻害剤(OBP-801/YM753)およびMEK阻害剤(trametinib)二剤の影響を検討する予定となっている。評価項目は、細胞増殖<WST-8アッセイ>、細胞周期<フローサイトメトリー>、コラーゲン産生能<Western blotting>の予定であるが、上記理由から、使用できる細胞に限界があるため、可能な範囲で実験を選別していく方針である。得られた結果をもとに、臨床的な応用への可能性を検討していくことを目標としている。

URL: 

公開日: 2015-05-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi