研究課題/領域番号 |
25462829
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
木田 真紀 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (00326381)
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研究分担者 |
上田 健太郎 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (20438279)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 皮膚の創傷治癒 / TGFb / Smad / オステオポンチン |
研究実績の概要 |
TGFb/Smadシグナルを標的とした皮膚の創傷治癒における瘢痕化の研究をオステオポンチン欠損マウス(OPN/KOマウスを用いて行った。 In vitroの結果がin vivoで再現されているかを検討した。マウスの背中に5mm径の樋津全層欠損モデルをトレパンおよび剪刃を用いて作成し、新生肉芽のa smooth muscle actin(aSMA)およびF4/80陽性細胞、フィブロネクチンのRT realtime PCRを行った。免疫組織化学的検査と同様、RNAの発現はOPN/KOマウスとWTマウス間で有意差はなかった。 次に皮膚の創傷治癒に関するシグナルが骨髄由来のマクロファージに依存しているか否かを確認するために骨髄移植を行い皮膚の創傷治癒を観察した。WTマウスの骨髄をOPN/KOマウスに移植、同様にOPN/KOマウスの骨髄をWTマウスに移植して、マウスの背部に径5mmの創部を移植後5日目に作成したが、骨髄の照射時の合併症である皮膚障害により、創部作成を断念した。しかしながら照射による皮膚障害は明らかにOPN/KOドナーの方が治癒が早く、骨髄由来のマクロファージは、TGFb1産生をコントロールすることで創部の創傷治癒において重要な役割を果たしている可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
骨髄移植による皮膚障害のため、全層欠損モデル作成に苦慮しており、研究はやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
骨髄移植の照射量を減量し、皮膚障害がおこらないかを検討する。 ただし、骨髄移植に必要な最低の照射量においても皮膚障害がおこる場合は、全層欠損モデルの作成を断念し、皮膚障害の程度を組織学的に判断し代替えできないかを検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
資料は冷凍保存していた検体を使用した。また、薬品に関しては既存のものを使用した。 また、臨床がいそがしく、医研究する時間の確保がやや困難であった。
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次年度使用額の使用計画 |
今年度は研究きる環境であり、骨髄移植およびサイトカイン、細胞外マトリックスの発現を調査する予定である。
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