敗血症では、従来のバイオマーカーのCRP、プロカルシトニン(PCT)は、診断の感度・特異度ともに不十分である。血管内皮細胞特異的分子であるendocanが敗血症のマーカーとして新たに認識されている。血清endocan濃度の経時変化、他のマーカーや臨床因子との関連性は不明である。本研究では、感染症症例のバイオマーカーの経時的な測定をした。 血液培養陽性群と陰性群の比較で、入院時のendocanは血液培養陽性群で有意に高かったが、CRPとPCTでは両群とも有意差はなかった。ROC曲線下面積はendocanが0.662で最も高値であった。血清endocan濃度は菌血症と関連性が高いという特性を示した。
|