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2015 年度 実施状況報告書

口腔病変における癌/上皮幹細胞への微小環境の作用

研究課題

研究課題/領域番号 25462864
研究機関長崎大学

研究代表者

藤田 修一  長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 准教授 (00181355)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワード微小環境 / 口腔扁平上皮癌 / 転移 / 腫瘍関連好中球 / 腫瘍関連マクロファージ / CCR2 / CCL2 / 癌関連線維芽細胞
研究実績の概要

悪性腫瘍の増殖、浸潤、転移には腫瘍細胞の特質だけでなく、周囲の微小環境の及ぼすシグナリングに反応して発現する。従って、腫瘍細胞と微小環境を構成する組織・細胞にはこれらのシグナル物質とその受容体が存在する。本研究では、ケモカインとその受容体であるCCL2とCCR2に絞ってヒト口腔扁平上皮癌の増殖や転移を研究してきた。特に、リンパ節転移は周辺洞で起こるため、周辺洞でのCCL2とCCR2の局在を中心に組織学的に検討した。
原発ではCCL2陽性の腫瘍関連好中球(TAN)が多量に浸潤しており、これが頸部リンパ節の周辺洞に流入して、CCR2陽性の腫瘍関連マクロファージ(TAM)を集簇させていることがわかった。平成27年度ではさらに、癌関連線維芽細胞(CAF)との関連を検討した。
CAFの免疫組織学的マーカーは現在では特異的なものは見出されていないが、本研究ではa-SMA陽性線維芽細胞をCAF類似の細胞とみなして検討した。周辺洞の転移巣では集簇したTAMに移行するように、CAF類似細胞が認められた。この結果はTAMがCAF類似細胞に分化して、リンパ節転移に適した微小環境を形成していることを示唆している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究そのものは順調に進んで成果が得られ、学会発表を行ったが、論文発表に至っていないため。

今後の研究の推進方策

研究期間を延長し、平成28年度は、論文発表を行いたい。査読者の指摘があれば、追加実験や情報収集を実施する予定である。

次年度使用額が生じた理由

平成27年度は論文発表を行うことができず、このための予算を消化していなかった。

次年度使用額の使用計画

次年度は論文発表のための、英文校正費用、投稿料、追加実験や情報収集のための旅費を計上する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 口腔扁平上皮癌の頸部リンパ節転移における腫瘍関連マクロファージとCCR2陽性細胞の役割2015

    • 著者名/発表者名
      1.藤田修一、池田 通
    • 学会等名
      第104回日本病理学会総会
    • 発表場所
      名古屋国際会議場(愛知県・名古屋市)
    • 年月日
      2015-05-02 – 2015-05-02

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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