本研究は、日々の病理診断で得られる情報を統計学的に解析し、予後予測のためにモデルを作成することを目的に行われた。口腔扁平上皮癌症例を用いて、予後と関連があると疑われているpodoplaninの発現、cadherinの発現、及び炎症反応を指標にして病理組織解析を行い、その情報をCox回帰分析し、podoplanin、cadherin、炎症反応それぞれについて予後予測モデルを構築することができた。この成果から、病理診断情報を他の臨床情報等と組み合わせることで精度の高い予後予測が可能であると考えられ、さらに研究を進める意義があると判断された。
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