研究実績の概要 |
今回の研究対象の口腔癌患者は32名であり、そのうち最終病理診断にて扁平上皮癌が確定した26名を対象とした。以前に作成したQSIの撮像プログラムで以下の項目について検討した。生検はQSI撮像前後に施行されている。下記のパラメータとの相関を検討した。検討パラメーターはADC,Bi-exponential SlowD, Tri-exponential Slow D(Very slowD), Distributed diffusion coefficient, Alpha(diffusion heterogeneity), Kurtosis corrected diffusion coefficient, Kurtosis value, Probability density, Mean diffusivityである。手術にて腫瘍を摘出した病理標本に対してKi-67、E-masson による染色を行い、病理医による染色状況を分類し、相関をもとめた。さらにFMISO-PETの陽性・陰性との相関についても検討した。しかしながら検討したQSIデーターについて、通常画像プログラム(T1強調像,T2強調像、造影T1強調像)と比較し、QSIの歪みが大きくいものが数名みとめられ、測定ROIが各画像ごとに歪みで移動しており、歪みの少ない位置で全てのデータの測定を再度行うことした。さらに、diffusion gradient error、Susceptibility artifactの除外も改めて行うことにした。そしてこれら26名の患者のQSIのデータをすべて再度検討しなおし、Image-Jでのデーター解析を現在急いで行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
現在、Image Jを用いてROI囲み及び計測をしていますが、以下のような問題が数件生じている。T1強調像,T2強調像,造影画像でROIを設定し、その決定したROIをROI ManagerでQSI画像にコピーすると病変部が一致していない部分が数名で認められている。 QSI画像には歪み(縦・横比がT1,T2,造影像と一致していない)があり、ROIに位置ずれが生じているところが多数あり、その原因としては歪みであったり、スライス面のずれだったり、いろいろ原因が考えられました。そこで対策として、T2強調像で腫瘍部位のROIをコピーし可能な限りROIを平行または垂直移動してDWIの高信号域と合致するよう、ないし周囲の解剖学的構造をもとに手動で調整し、被検者26名のデーターをすべて再度測定し直すことが生じた。 T2強調像の情報を参考にDWIのb=0の画像に腫瘍のROIをとり、あとは機械的QSIにコピーする手法で再度データーを整えることを行いたいと考えている。
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