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2015 年度 実績報告書

Thバランス制御を介したビオチンによるアレルギー性疾患治療効果

研究課題

研究課題/領域番号 25462913
研究機関東北大学

研究代表者

黒石 智誠  東北大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (30400261)

研究分担者 菅原 俊二  東北大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (10241639)
田中 志典  東北大学, 歯学研究科(研究院), 特別研究員(PD) (60637958)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードビオチン / 代謝異常 / メタボローム解析
研究実績の概要

ビオチンは細胞内カルボキシラーゼの補酵素として機能し、糖新生やアミノ酸代謝、脂肪酸代謝に関与している。このため、ビオチン欠乏に伴い種々の代謝異常が誘導される。近年、代謝産物の網羅的解析(メタボローム解析)が代謝異常を研究する上で非常に有用な手法として注目されているが、ビオチン欠乏に伴うメタボローム解析の報告は無い。そこで本年度は、ビオチン充足(BS)およびビオチン欠乏(BD)マウスより採取した肝臓についてメタボローム解析を行った。その結果、BDマウスではBSマウスに比較して肝臓中の必須アミノ酸(メチオニン、ロイシン、イソロイシン、バリンおよびスレオニン)含有量が有意に低下していることが明らかとなった。さらに、準必須アミノ酸であり、メチオニン異化によって生合成されるシステインの肝臓中含有量もBDマウスで有意に低下していた。
システインは主要な抗酸化物質であるグルタチオンを構成するアミノ酸である。BDマウスではBSマウスに比較して、肝臓中グルタチオン含有量が有意に低下していた。さらに、ヒト肝癌由来細胞株であるHepG2細胞をビオチン欠乏条件下で培養すると、過酸化水素による酸化ストレス(細胞傷害性)に対する感受性が有意に増強された。
以上の結果から、ビオチン欠乏によりアミノ酸代謝異常が誘導され、グルタチオン含有量の低下と酸化ストレスに対する感受性の増強が誘導されることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] ビオチン依存性カルボキシラーゼによるTh17分化の制御2016

    • 著者名/発表者名
      黒石智誠
    • 雑誌名

      ビタミン

      巻: 90 ページ: 122-125

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] ビオチンによる代謝制御と遺伝子発現制御2015

    • 著者名/発表者名
      黒石智誠
    • 学会等名
      第26回フォーラム・イン・ドージン
    • 発表場所
      熊本県熊本市 熊本ホテルキャッスル
    • 年月日
      2015-11-13
    • 招待講演
  • [学会発表] ビオチン欠乏に伴うアミノ酸代謝異常と抗酸化能の低下2015

    • 著者名/発表者名
      黒石智誠、菅原俊二
    • 学会等名
      日本ビタミン学会第67回大会
    • 発表場所
      奈良県奈良市 奈良春日野国際フォーラム
    • 年月日
      2015-06-05 – 2015-06-06

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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