研究課題/領域番号 |
25462919
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
吉田 みどり 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部, 助教 (30243728)
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研究分担者 |
前田 直樹 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部, 助教 (10219272)
誉田 栄一 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部, 教授 (30192321)
細木 秀彦 徳島大学, 大学病院, 講師 (60199502)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 放射性セシウム / 歯科用イメージングフィルム / セシウム137 / セシウム134 / FCR |
研究実績の概要 |
昨年に引き続き、臨床で使用しているFCRを使用して、福島原子力発電所事故により汚染された土壌中の放射線同位元素(セシウム137とセシウム134)の検出能を評価した。イメージングプレートを選択するために、4ツ切サイズと6ツ切サイズを使用し、同一の放射能(5000Bq)を持った土壌試料を20グラム用いて、検出能を比較した。6ツ切サイズが、解像力が高いため、検出能がわずかに上回った。 その結果を受けて、6ツ切サイズで実験を継続した。測定条件は今までの実験条件と同様に、検出器感度を最高感度に設定し(臨床条件の約100倍程度)実験を行った。昨年の結果で、イメージング処理後から次の撮影までの時間が多くなればなるほど、検出能が上昇することが判明したことを受けて、撮影前に微小線量のプレ照射が検出能増加に貢献すると考え、その線量と検出能との関係を調べた。適切な線量は自然放射線のオーダー(1~10μSv)であることが推察され、通常の臨床的な撮影条件では管電圧やmAsを最小限に設定しても達成できず、鉛で換算して数ミリ以上の遮蔽によりある程度感度上昇の現象が再現された。これはFCRに備わっているEDR(Exposure date recognize)機能の閾値が関係していると考えられた。 またKエッジを利用したエネルギー変換によるイメージングプレートの感度上昇に関しては、通常の鉛厚さではβ線の遮断効果の方が制動X線の発生よりも上回るため、感度は低下した。計算上、鉛ではミクロン単位が必要と考えられた。ミクロン単位の鉛箔の作成が難しいため、別の金属を探した。鉛以外では、原子番号から考慮して、錫箔が適切であると考えられた。
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