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2013 年度 実施状況報告書

歯周病細菌における病原性因子分泌調節メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 25462925
研究機関長崎大学

研究代表者

雪竹 英治  長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 技術職員 (30380984)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード歯周病細菌 / 分泌調節メカニズム / ゲルシフトアッセイ / プライマーイクステンション / フィンガープリント法 / 国際情報交換 / アリゾナ州
研究概要

アリゾナ州立大学のYixin Shi博士が研究協力者として本研究に参加している。Shi博士のもとで行ったStable Isotope Labeling by/with Amino acids in Cell culture (SILAC) 法による解析でPorXによってup-regulateされるタンパク質として以下のものが検出された。Tlr, RagA, 0704, TonB, 1519, 1112, Sod, htrA, DnaK, RpoC, 0354, RpsG, ThrS, GlyQS,InfC, RpsB, alas, RplT, Kgp, PorQ, PorU, PorV, Pnp, 0130, Rnr。また、down-regulateされるタンパク質として以下のものが検出された。Mfa1, 0295, 1953, 0741, 0890, HagB, 0659, 0950, 1004, 1005, GrpE, Lon, Rho, AsnS, LysS, RplQ, ValS, IleS, RplL, RgpA, 0872, 1631。マイクロアレイ解析での結果と一部重なる部分があるが、新たに発現の調節がみられたタンパク質が多数存在した。そのなかでRagAタンパク質について解析を進めた結果、以下のことがわかった。
1.ゲルシフトアッセイにより、組換えPorXタンパク質はragA遺伝子のプロモーター領域に結合することがわかった。
2.ragA遺伝子転写産物をプライマーイクステンションで解析し、転写開始点が2か所あることがわかった。野生株およびporX株からmRNAを調製し、解析したところ、どちらの開始点からの転写産物もporX株で減少していることがわかった。
3.フィンガープリント法で組換えPorXタンパク質が結合する領域を解析したところ、特徴のある配列に結合していることがわかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

PorXタンパク質のプロモーター結合領域の解析が予想通りに進行した。

今後の研究の推進方策

PorXは通常のリスポンス・レギュレーターより大きなタンパク質であり、C末端部分にphosphatase様構造が存在する。また、中央部分にDNA結合領域の存在の可能性がある。これらの分子内モチーフの機能を解析するとともにPorXが結合するDNA領域をゲノムワイドで解析する。

次年度の研究費の使用計画

H25年度に予定していた目的タンパク質のリコンビナントタンパク質の作成と抗体作成の内、一部の抗原作成を完了することができなかった。そのためH26年度にリコンビナントタンパク質と抗体作成をおこなう必要があるので直接経費の一部を本年使用の助成金にまわした為。
当初のH26年度の研究計画に加えて、昨年度(H25年度)作成が完遂できなかったpor 分泌システムのリスポンスレギュレーターPorXのリコンビナントタンパク質の発現と精製をおこなう。また得られたタンパク質を用いてポリクローナル抗体をウサギを用いて作成する。得られた抗体を用いてPorXの種々の培養環境下での発現量、局在を調べる。さらに免疫共沈法と質量分析によりPorX と相互作用する因子を同定する。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Analysis of a Lys-specific serine endopeptidase secreted via the type IX secretion system in Porphyromonas gingivalis2014

    • 著者名/発表者名
      Nonaka M, Shoji M, Kadowaki T, Sato K, Yukitake H, Naito M, Nakayama K
    • 雑誌名

      FEMS Microbiology Letters

      巻: 354 ページ: 60~68

    • DOI

      10.1111/1574-6968.12426

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Identification of an O-antigen chain length regulator, WzzP, in Porphyromonas gingivalis.2013

    • 著者名/発表者名
      Shoji M, Yukitake H, Sato K, Shibata Y, Naito M, Aduse-Opoku J, Abiko Y, Curtis MA, Nakayama K
    • 雑誌名

      Microbiologyopen

      巻: 2巻 ページ: 383~401

    • DOI

      10.1002/mbo3.84

    • 査読あり
  • [学会発表] ジンジパインプロテアーゼにおけるIg-like domainの役割2014

    • 著者名/発表者名
      雪竹英治, 佐藤啓子, 中根大介, 成田由香,中山浩次
    • 学会等名
      第87回日本細菌学会総会
    • 発表場所
      タワーホール船堀(東京都江戸川区)
    • 年月日
      20140326-20140328
  • [学会発表] Porphyromonas gingivalis HtrAタンパク質の性質2013

    • 著者名/発表者名
      .雪竹英治, 佐藤啓子, 中山浩次
    • 学会等名
      第55回歯科基礎医学会学術大会
    • 発表場所
      岡山コンベンションセンター(岡山市)
    • 年月日
      20130920-20130922

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公開日: 2015-05-28  

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