| 研究課題/領域番号 |
25462943
|
|---|
| 研究機関 | 北海道大学 |
|---|
研究代表者 |
田中 佐織 北海道大学, 大学病院, 講師 (90344522)
|
|---|
| 研究分担者 |
井上 加菜 北海道大学, 大学病院, 医員 (40600127)
宮治 裕史 北海道大学, 大学病院, 講師 (50372256)
|
|---|
| 研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
| キーワード | ナノテクノロジー / 歯周組織再生 / カーボンナノチューブ / ナノβ-TCP / 細胞培養シート / レジン |
|---|
| 研究実績の概要 |
これまでの基礎的研究により、rhBMP-2と骨髄細胞培養シートを応用したβ-TCP添加レジン上にはわずかに硬組織形成が観察され、レジン上に歯周組織再生の可能性があることを見出した。この可能性は、bioactivityが大きいとされるナノ材料であるカーボンナノチューブ(CNT)とナノβ-TCPを応用すればさらに高めることができると考えた。本研究は、レジン表面にカーボンナノチューブとナノβ-TCPをコーティングし、コーティング面に培養細胞シートを貼り、レジン上に歯周組織再生を実現することを目的として行われた。
これまでにコーティングに最適なカーボンナノチューブ(CNT)とナノβ-TCPの濃度、時間の検索を行った後、細胞付着性、生体適合性試験を行い、おおむね良好な結果を得ている。
【骨髄培養細胞シートを貼ったレジンの生体内での組織反応の検討】
北大動物実験委員会の承認を得て実験を行う。F344ラットの骨髄を採取し、付着性細胞を10%FBSと1％抗生物質添加のMEMで培養を行い、細胞シートベースを作製、その後、細胞を1,3,5日目に追加播種することで多層シートの作製を行う。培養7日後にスクレーパーにて細胞シートをディッシュより剥離し以下に用いる。ヌードマウスに全身麻酔および局所麻酔を施し、背部皮下にCNTとナノβ-TCPコーティングした試料に培養歯根膜細胞シートを貼り移植する。コーティング処理の有無、細胞シートの有無で比較検討する。４週間後に屠殺し、組織標本を作製し、生体内においてCNTの脱落、試料上の硬組織形成などの組織学的観察を行い組織反応を評価する。
現在、試料作製し、観察比較検討中である
|
| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ラットより採取した骨髄細胞を用いて細胞シート作製を行ったが、培養する過程でコンタミネーションが発生したため、実験が遅延した。
|
| 今後の研究の推進方策 |
現在組織標本作製中である。5月中に評価を行う。今後は試料数を増やすことで確実な結果を得て、次の実験に着手する。
|
| 次年度使用額が生じた理由 |
骨髄培養シート作製に遅れが生じたため、当初予定していた日時に実験ができなかったことから次年度使用額が発生した。
|
| 次年度使用額の使用計画 |
実験準備は整ったため、薬品などに使用する計画である。
|
