象牙質基質タンパク(DMCs)はMMPなどの酵素によって分解を受けるが、その分解産物が歯髄細胞の様々な機能を促進し、さらに象牙質-歯髄複合体の創傷治癒も促進することが本研究により明らかとなった。特にMMP20により分解を受けたDMCsは他のMMP分子により分解されたDMCsと比較して、歯髄の創傷治癒をより促進することが明らかとなった。そこで、MMP20により分解されたDMCs分解産物のプロテオーム解析を行ったところ、歯髄の創傷治癒促進に有効な可能性のある8種のタンパクが同定された。以上の結果より、これらの分子は将来的に生物学的根拠に基づく覆髄剤として使用できる可能性が示された。
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