研究課題/領域番号 |
25462966
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研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
亀山 敦史 東京歯科大学, 歯学部, 准教授 (60338853)
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研究分担者 |
春山 亜貴子 東京歯科大学, 歯学部, 助教 (30385174)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 修復用歯科材料 / 光重合 / マイクロデンティストリー |
研究概要 |
本研究では,①市販マイクロスコープ,拡大鏡用光源の波長特性の分析,②光源の曝露による口腔内環境の変化,③光源の曝露による市販光重合型修復材料の硬化度測定および重合率の測定,④光源に干渉しない光重合触媒の探索とこれを用いたレジン系材料の試作,およびその臨床応用に向けた材料の理工学的検討 を行うことを研究計画として掲げ,特に平成25年度については①および②について検討を行っていく予定とした. 本研究で当初予定していたこれらの検討に先立ち,これらの拡大鏡用光源の光強度や波長特性を測定するにあたり,分光放射照度計を用いることを予定した.本学施設には本装置を備えておらず,近隣施設からの機器レンタルにて対応する予定であったが,当初の予定に比べて研究環境の整備に時間を要した.そのためまずは歯科臨床において広く使用される5種類の市販チェアサイド光重合器用ラジオメーターの精密度を分光放射照度計と比較し,ラジオメーターでも本研究に代用できるか否かについて検討した.その結果,市販ラジオメーターで計測したパワー密度と分光放射照度計を用いたパワー密度との間には誤差があり,またその誤差はラジオメーター間でも異なること,各ラジオメーターには感知しやすい波長域とそうでない波長域とがあることが示された(Kameyama A, et al. Effect of emitted wavelength and light guide type on irradiance discrepancies in hand-held dental curing radiometers. The Scientific World Journal 2013; 647961). なお①市販マイクロスコープ,拡大鏡用光源の波長特性については,すでにいくつかのデータ分析までを行っている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初平成25年度に予定していた拡大鏡用光源の光強度や波長特性を測定するにあたり,分光放射照度計を用いることを予定していた.本学施設には本装置を備えておらず,近隣施設からの機器レンタルにて対応する予定であったものの,使用環境が整うまでに時間を要し,研究開始が当初の予定に比べて大幅に遅れた.そのため,当初予定していなかった付随研究を優先して行うこととし,その成果を挙げることを最優先項目とした. 結果として,付随研究についてはすでに英文論文が海外雑誌に公表されている(Kameyama A, et al. Effect of emitted wavelength and light guide type on irradiance discrepancies in hand-held dental curing radiometers. The Scientific World Journal 2013; 647961.).
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今後の研究の推進方策 |
今後は,平成25年度に行う予定であった研究のうち,いまだ検討が終了していないものについて検討を行うとともに,平成26年度に予定している材料開発についても同時に着手していく予定である.
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度については,研究環境を整えるにあたり,機器の購入や消耗品の整備などを行った.その一方で,研究内容の一部修正に伴い,学会等旅費の必要がなく,予定していた使用額を下回った. 当初,平成25年度に予定していた研究内容を平成26年度に一部盛り込むため,当初平成25年度に使用予定であった物品などを平成26年度に購入することとする.
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