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2014 年度 実施状況報告書

ヒトiPS細胞を応用した新たな直接覆髄法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 25462976
研究機関愛知学院大学

研究代表者

樋口 直也  愛知学院大学, 歯学部, 講師 (10329609)

研究分担者 尾関 伸明  愛知学院大学, 歯学部, 講師 (70469005)
中村 洋  愛知学院大学, 歯学部, 名誉教授 (40064878)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードヒトiPS細胞 / ヒト歯肉繊維芽細胞 / ヒト象牙芽細胞
研究実績の概要

1.ヒトiPS細胞の象牙芽細胞への分化誘導
研究分担者である尾関がマウスiPS細胞で確立した象牙芽細胞の誘導法を、ヒトiPS細胞で試みた。考えられるスキャホルド(ゼラチン、ラミニン、コラーゲンタイプ1、コラーゲンタイプ4、フィブロネクチン)と、適切な分化誘導因子になる可能性のある因子(BMP-2、-4、-7)を用い、最適な条件を調べた。象牙芽細胞への分化誘導の確認については、Real time-PCR法を用いて分化マーカー遺伝子(DSPP、DMP-1)の発現を、また細胞染色法(アルカリフォスファターゼ、アリザリンレッド)により石灰化能を確認した。スキャホルドとして10%ゼラチン、成長因子としてBMP-4を用いた場合に有意な分化誘導能が観察された。

2.ヒト歯肉線維芽細胞のiPS細胞への初期化
当初予定していたiPS細胞の作製方法は、ウイルスベクターを使用するベーシックな方法であったが、現在、プラスミドベクターを使用した方法が多く使用されるようになってきていること、そして、臨床応用を見据えた安全性を考慮した結果、プラスミドベクターを使用するように変更した。組み換え大腸菌からプラスミドを抽出し、適切な制限酵素でプラスミドのチェックを行った。プラスミドの導入について、患者から分離された歯肉線維芽細胞に行う前に、セルライン化された歯肉線維芽細胞を用いて、薬剤およびエレクトロポレーションで試みている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究備品(ディープフリーザー)の想定外の故障があり、新規購入までに長期間を有したこと、それに伴う各研究材料への影響が挙げられる。
また、iPS細胞作製のために導入するプラスミドの購入にあたってのMTA締結にも期間を要した。(プラスミドは組み換え大腸菌から各自が抽出するようになっている。)
さらに、セルライン化されたヒト歯肉線維芽細胞の培養が安定せず、まだコントロールできていない。

今後の研究の推進方策

ヒトiPS細胞から象牙芽細胞への分化誘導法は確立できたため、今後、まずはセルライン化されたヒト歯肉線維芽細胞をiPS細胞に初期化する方法を確立することが必要である。その後、実際に患者から分離したヒト歯肉線維芽細胞を用いて、同じ方法、条件で初期化し、象牙芽細胞まで分化誘導させる予定(当方の倫理委員会の承認済み)である。

次年度使用額が生じた理由

想定外の備品の故障や細菌取得に必要なMTAの締結など、さまざまな理由により研究がやや遅延しており、本年度計画していたところまで進んでいないため。

次年度使用額の使用計画

本年度計画していた研究を次年度に行うため、次年度の物品(消耗品)の購入に当てる予定である。

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公開日: 2016-05-27  

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