アパタイトナノ粒子集合体を作製することに成功した。そこで、ナノ粒子集合体と塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)を複合化させ、ラット直接覆髄モデルを用いてその修復象牙質の形成促進効果について病理組織学的に評価を行った。 病理組織学的評価の結果、覆髄1週後で実験群ならびに対照群のいずれもわずかな炎症を認めた。実験群では、覆髄2週後で象牙芽細胞様細胞の層で覆われた修復用象牙質が認められた。bFGFを複合化させた実験群では、覆髄1週後覆髄部分が石灰化する像が確認できた。以上、開発したナノ粒子集合体/bFGF複合体は、象牙質の修復に積極的に関与することが明らかとなった。
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