26年度の成果から、単独のインプラントと連結したインプラントでは、咬合咀嚼の結果インプラント周囲骨の応答反応が異なることが明らかとなったこと、また、25年度に明らかにしたインプラント周囲骨と周囲軟組織を良好な状態に維持することでインプラント周囲骨吸収が見られたインプラントの保存が可能になることを、27年度では臼歯部に埋入したインプラントにおいて連結もしくは単独の影響を組織形態計測学的およびレントゲン的に評価した。その結果、臼歯に埋入したインプラントでは、連結に伴う骨吸収を生じたインプラントであっても連結から単独に変更し口腔衛生状態を良好に保つことで保存可能であることが示唆された。これにより、残存歯とインプラントが混在し連結されていたインプラントを単独にし、インプラントアタッチメントに置き換え口腔衛生指導の徹底により、インプラント支持オーバーデンチャーと改変できる可能性が示唆された。
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