顎口腔系の機能的異常は,生体へストレスとして作用することが報告されている。しかし,ヒトのストレス反応を評価するためには刺激に伴う情動を確認し,中枢レベルでの反応を含めた多方面からの総合的な検討をする必要があるものと考えられる。そこで,顎口腔系の機能的異常がストレスとして前頭前野皮質部脳活動および全身状態へ及ぼす影響を明らかにするために,実験的下顎偏位を用い,前頭前野皮質部脳活動状態,自律神経系状態としての心拍数,心理的指標としてのVASの測定を行うことで,情動を含めたストレス反応を評価した。 その結果、偏位は人体ストレス刺激として作用し、前頭前野皮質部の賦活し、自律神経の不調和を引き起こした。
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