HX531と同様な機能を有するアンタゴニストであるクレンブテロールをラットに投与し,咬筋量の変化を調べたところ,クレンブテロール経口投与群の体重は,対照群と同様に21日目まで一貫して増加したが,咬筋筋繊維の最小直径は14日目以降増加が停止した。対照群では咬筋筋繊維最小直径も増加し続けた。14日目以降の咬筋の肥大をクレンブテロールが抑制させる働きを有することが確認され,従って咬筋の筋量調節にも関わるクレンブテロールは睡眠時無呼吸症候群の治療薬として使用出来る可能性があることが示唆された。またクレンブテロールの咬筋肥大抑制における作用機序の1つにIGF-1の発現量増加があると考えられた。
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