研究課題/領域番号 |
25463041
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研究機関 | 大阪歯科大学 |
研究代表者 |
橋本 典也 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (20228430)
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研究分担者 |
本田 義知 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (90547259)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | iPS細胞 / 間葉系前駆細胞 |
研究実績の概要 |
iPS細胞やES細胞から誘導した間葉系前駆細胞は、疾病治療や再生医療に有用なセルソースになることが考えられる。本研究では、歯科治療中に破棄される歯肉から無限に増殖するiPS細胞を樹立する。さらに間葉系幹細胞(MSCs)と同様の分化能を持つ間葉系前駆細胞(MPs)の効率的な樹立方法を開発したので報告する。 インプラント手術時に採取した歯肉組織から線維芽細胞培養を行った.歯肉線維芽細胞にエピソーマルベクターを用いて初期化因子をエレクトロポレーション法にて導入した.樹立したiPS細胞は,免疫染色、遺伝子解析,胚様体形成染色体解析によって評価した.さらに iPS細胞を無フィーダーで分化誘導し、3継代後CD24-,CD73+,CD105+にてソートしてMPsを作製した。 樹立したiPS細胞はES細胞様の形態を呈しており,類似した増殖能を示した。また,免疫染色および遺伝子解析にてES細胞特異的マーカーの発現を確認した. 胚様体形成によって三胚葉分化能を確認し、染色体解析においても正常であった.樹立したiPS細胞から作製したMPsは、15継代可能であり、FACS解析にてMSC特異的マーカーの発現が確認できた。 以上の結果よりヒト歯肉線維芽細胞にエピソーマルベクターを用いてiPS細胞を樹立した。 樹立したiPS細胞から作製したMPsは、増殖能力高いため、疾病治療や再生医療のための有用なセルソースとなる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
樹立したiPS細胞から間葉系前駆細胞が作製できたため。
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今後の研究の推進方策 |
さらに作製したMPsを骨芽、軟骨、脂肪細胞への分化誘導を行う。 そして、骨芽、軟骨、脂肪細胞へ分化することが遺伝子解析およびアリザリンレッド、トルイジンブルー、オイルレッド染色にて明らかとする。
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次年度使用額が生じた理由 |
細胞の網羅的遺伝子解析と動物実験が終わっていないため。
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次年度使用額の使用計画 |
マイクロアレイ解析を実施する。ラットやイヌを購入する。
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