研究実績の概要 |
本研究の目的は、骨誘導因子徐放型(ドラックデリバリー機能保有)生体吸収性メッシュプレートを開発し、骨欠損部に骨髄海綿骨(Particulate cancellous bone marrow: PCBM)とともに移植することにより、PCBMに含まれる自己複製/多分化能を有する幹細胞、骨芽細胞、遊離骨細胞をターゲットに骨誘導因子を持続的に作用させて骨再生を誘導することである。25年度は5% poly DL-lactide-co galactide (PLGA)メッシュプレートをsolvent-casting and particulate leaching(SC/PL)法により新規開発した。26年度はメッシュプレートに骨芽細胞への効率的分化・増殖を誘導する骨誘導因子徐放機能(DDS)を持たせるために、骨誘導因子徐放型PLGAメッシュプレートの新規開発を行った。実際には、PLGAに骨芽細胞誘導因子(OS:Dexamethasone, ascorbic acid, beta-glycerophosphate)を封入してOS/PLGAとし、Dulbecco's Phosphate-Buffered Salines(D-PBS)中でPLGAの吸収とともにOSを徐放させた。24時間後, 48時間後, 72時間後, 96時間後, 120時間後, および144時間後にDPBS中からOS/PLGA を取り出し、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)でPBS中のDexamethasone徐放量の測定を行った。その結果、24時間後;405 ng/mL, 48時間後;332 ng/mL, 72時間後;247 ng/mL, 96時間後;271 ng/mL, 120時間後;257 ng/mL, および144時間後;405 ng/mLの徐放結果であった。結果は、経過時間と徐放量が反比例する結果となった。
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