本研究では、紫外線(UV)照射によりチタン表面の親水性を増加させ、インプラント体表面に血管や骨芽細胞を積極的に誘導する事が可能とされる光機能化処理について形態学的な視点から検討を行なった。チタンスクリュー型インプラントに光機能化処理を行い血管鋳型標本にて観察を行った。 術後14日、対照群ではオッセオインテグレーションは充分に獲得されていなかったのに対してUV群では新生血管を覆う骨組織が観察された。30日、UV群では石灰化が進み一定の厚さを持つ緻密な骨となっていた。以上より光機能化処理により、インプラント周囲には血管新生とそれに伴う骨形成がより明確に生じ、炎症防御にも働いていることが示唆された。
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