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2013 年度 実施状況報告書

薬剤徐放性骨再生材料の新規開発

研究課題

研究課題/領域番号 25463062
研究機関大阪歯科大学

研究代表者

馬場 俊輔  大阪歯科大学, 歯学部附属病院, 教授 (40275227)

研究分担者 橋本 典也  大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (20228430)
山岡 哲二  独立行政法人国立循環器病研究センター, 研究所, 部長 (50243126)
本田 義知  大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (90547259)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードリン酸カルシウム / ペプチド / 成長因子 / 骨再生
研究概要

歯周病による歯槽骨の吸収や欠損は、矯正治療法の選択肢を減少させ、治療期間や治療結果を大きく左右する要因となっている。また重度の歯周病は、治療の断念を促す事に繋がっている。このように歯周病を持つ患者に対して、矯正治療開始前や治療途中の歯周病治療に「簡易的に利用できつつも有効な」薬物徐放足場の開発が、臨床の場で必要とされていた。これまでも、リン酸カルシウムや他の足場材料など優れた足場材料が開発され、それらと様々な薬剤(成長因子など)を複合化した複合担体の開発が成されてきた。しかし、薬剤の単純な担体塗布は、埋入後すぐにバースト放出をおこし、局所領域に最適な薬剤濃度を担保出来ない事が知られており、薬剤を担体表面に留め、徐放効果を可能とする新たな工夫が必須であった。これらの背景を踏まえ、申請者らはα3リン酸カルシウム(αTCP)多孔質体表面に成長因子と結合能が高いヘパリンを化学的に結合させた薬物徐放担体を独自に作製し、同新規担体の骨再生能を評価する本申請を行った。本年度では、αTCP多孔質体と結合能が高いペプチドを介してヘパリンを結合させた表面ヘパリン化αTCP多孔体の調製を試みた。X線回折分析とX線光電子分光分析より、表面がヘパリン化されたαTCP多孔体の創生が確認できた。また、走査型電子顕微鏡を用いた解析より、表面形状の変化が一部認められるものの、調製時の顆粒径を維持している事が確認できた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

H25年度に計画を予定していた表面ヘパリン化αTCP多孔体顆粒の調製に成功したことから、おおむね順調に進展していると評価した。

今後の研究の推進方策

研究計画に乗っ取り、動物実験を行う予定である。ただし、申請書では、大型動物の利用を計画していたが、初期のスクリーニングを行う目的で、マウス頭蓋冠骨欠損モデルに動物モデルを変更して、H26年度は研究を遂行する予定である。また、申請段階では、成長因子をEx vivoで追加する実験系を予定していたが、表面ヘパリン化αTCP多孔体顆粒は生体内における成長因子群を捕捉し、骨形成を促進する可能性が考えられる。従って、一部研究計画を変更して、Ex vivoで成長因子を追加しない表面ヘパリン化αTCP多孔体顆粒単独での骨形成能も合わせて評価する予定である。

次年度の研究費の使用計画

表面ヘパリン化αTCP多孔体の作製までで成長因子を担持した実験には至らなかった。
表面ヘパリン化αTCP多孔体に成長因子を担持した実験を行う。そのため成長因子の購入を予定している。

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公開日: 2015-05-28  

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