放射線照射したマウス顎下腺組織において、α-アミラーゼ、EGF、EGFR、HGF、c-Met、bFGF、FGFRはタンパクおよび遺伝子発現が減少し、顎下腺の機能低下と成長因子・成長因子レセプターの減少が確認できた。マウス顎下腺幹細胞に放射線照射(2.0Gy)を行ったところ、顎下腺組織と同様の傾向を示した。 放射線照射した顎下腺幹細胞をIV型コラーゲンと高Ca培地で分化誘導を行うと、腺様配列の構築とα-アミラーゼの発現の上昇が認められ、放射線障害顎下腺細胞の機能修復の可能性が示唆された。本研究ではEGF、KGFおよびIV型コラーゲンが放射線障害による機能低下・修復に関与している可能性が示唆された。
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