口腔扁平上皮癌(OSCC)の生検時標本ではSALL4(sal-like4)が過剰発現し、浸潤様式と相関関係がみられた。SALL4は胚性幹細胞やiPS細胞の増殖あるいは未分化維持に関与しているため、口腔扁平上皮癌細胞株にセルソーティングを行い、SP細胞ではSALL4の発現がnon-SP細胞に比べ有意に増加していることがわかった。さらに5-FU耐性SAS細胞株においてSALL4発現抑制を行うと抗癌剤耐性が緩和した可能性があることを示した。また、OSCC細胞株でSALL4発現を抑制すると、Bmi-1の発現を減少することを示した。これらの結果は第22回国際顎顔面外科学会で報告した。
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