研究課題/領域番号 |
25463096
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研究機関 | 九州歯科大学 |
研究代表者 |
岩永 賢二郎 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (20448484)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 癌 / 遺伝子導入 / ドラッグデリバリーシステム / ナノバブル / ソノポレーション |
研究概要 |
マイクロナノバブルによる超音波遺伝子薬剤導入効率の向上機序の解析 超音波造影ガス(パーフルオロプロパン)を封入した新規リポソーム(バブルリポソーム)と超音波を併用することにより,癌細胞や真菌(Candida albicans)に効果的に薬剤やプラスミドが導入できた.同バブルへの抗癌剤の封入が困難であったため,ドキソルビシン内包PEGリポソーム製剤であるドキシルに超音波造影ガスを封入し,新規ナノバブルリポソームの作製に成功した.ヒト歯肉扁平上皮癌細胞Ca9-22細胞においてドキソルビシン封入バブルリポソームと超音波の併用による致死活性効果増強を認めた.また抗真菌剤であるアムホテリシンBを内包するリポソーム製剤であるアムビソームに超音波造影ガスを封入し,アムホテリシンB封入バブルリポソームを作製した.同バブルと超音波を併用することにより,抗真菌効果が増強した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ナノバブル,マイクロバブルへの抗癌剤や遺伝子の封入が困難であったため,当初の予定よりやや遅れているが,ドキシルやアムビソームなどのリポソーム製剤を代用することにより,実験を進めている.
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今後の研究の推進方策 |
癌細胞に特異的なリガンドを標的とした癌細胞特異的導入法を確立する.粗精製した抗EGFR抗体を非特異的にマイクロバブルと結合させることにより,導入効果が増強することは報告した.より高い活性を示す抗体を産生するハイブリドーマの作製を目指す.精製した抗EGFR抗体とバブルリポソームの複合体を用い,導入効果が増強するか検討する.ナノバブル,マイクロバブルへの抗癌剤や遺伝子の封入が困難であったため,ドキシルやアムビソームなどのリポソーム製剤を代用することにより,実験を進めている.
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次年度の研究費の使用計画 |
マイクロバブル,ナノバブル内への抗癌剤,遺伝子の封入が難しく,当初の予定通り進まなかったこと. ドキシルやアムビソームなどのリポソーム製剤を購入し,超音波造影剤を封入することで薬剤封入ナノバブルを作製する.ハイブリドーマから抗EGFR抗体を精製する為に必要な試薬等を購入する.超音波発振装置のプローブの購入など.
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