新規磁性抗癌剤を用いて口腔癌の局所の温熱療法を行うことによって免疫賦活による遠隔転移に対する温熱免疫化学療法の開発を行うことを目的とする。細胞実験にて新規磁性体を42.5度に加温しヒト由来扁平上皮癌細胞のHSP70/HSP90の発現を調べたところ、温熱後直後からHSP70/HSP90が上昇し、温熱による免疫活性を明らかになった。動物実験では、ヒト由来扁平上皮癌細胞株をヌードマウスの両側大腿部1か所ずつに移植後、片部位の腫瘍のみ新規磁性体を投与し交流磁場にて温熱療法を行ったところ温熱効果で免疫活性を示し抗腫瘍効果を発揮した。
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