癌患者は免疫抑制状態にあり治療効果の減弱や予後不良の原因になっている。我々は根治切除された口腔扁平上皮癌患者50例において、血清IL-8値が癌細胞のIL-8発現および腫瘍局所でのCD163陽性M2マクロファージ、CD66b陽性顆粒球および血管内皮細胞の存在と相関し患者の予後と逆相関を示す事を見出した。IL-8がCD163陽性M2マクロファージを誘導する事は世界初の知見である。IL-8およびIL-8関連免疫細胞群が予後マーカーのみならず新たな治療標的となりうる可能性が示唆された。さらなる解析からI-L6も口腔癌患者の予後不良と関連し治療標的にもなりうる可能性も強く示唆された。
|