高血圧症、虚血性心疾患、心臓弁膜疾患、不整脈、糖尿病、慢性腎疾患を有する高齢者において、循環系を閉ループに見立てた場合に、それに対する外乱要因として、アドレナリン含有局所麻酔薬、フェリプレシン添加塩酸プロピトカインを投与した場合の、血圧・心拍数へのインパクトに関する基礎的検討を行った。その結果、フェリプレシンは収縮期・拡張期血圧を上昇させる可能性が高く、血圧上昇は投与量依存であり、その上昇は平均で<10mmHg程度であるが、心拍数には影響しないことが明らかになった。一方、アドレナリンは収縮期・拡張期血圧を低下させるが、心拍数を上昇させ、投与量依存性である可能性が高いことが明らかとなった。
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