研究課題/領域番号 |
25463136
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
真野 隆充 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (80325125)
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研究分担者 |
梅田 浩嗣 山口大学, 医学部附属病院, 診療助教 (90610618)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | フィブロネクチン / 自己血液 / 骨造成 |
研究実績の概要 |
1年目の研究で,予備的な実験としてヒト血液を採取してフィブロネクチンを精製することができた.しかしながら,精製できたフィブロネクチンの量にばらつきが見られた.そのため,当該年度においてはヒト血液からのフィブロネクチン精製を繰り返し,精製手技を安定化させた.そこからラットの血液からの精製に移行した.ラットにソムノペンチルを腹腔内投与し,全身麻酔をかけた後,開胸を行い左心室に直接22ゲージの針を刺し血液を採取した.ラット1匹より8~9.5mlの血液が採取できた.この血液よりフィブロネクチンを精製した.NaNo drop法によるタンパク定量では0.38~0.64mg/mlのタンパクを含有することが分かった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ヒト血液よりフィブロネクチンを精製できたものの,それに含まれるタンパク量は安定しなかった.そのため何度も繰り返し行うことによって精製手技を安定させることに時間を要した.現在はラットの血液より精製したフィブロネクチンに含まれるタンパク量も安定しており,in vivo実験に速やかに移行できる状況にある.
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今後の研究の推進方策 |
今後,ラットの脛骨に骨欠損を形成し,その中に人工骨を填入したものとフィブロネクチンを併用したものを作成する.ラットより脛骨を摘出し,脱灰標本を作製し,人工骨とフィブロネクチンを併用した骨造成法の有用性を証明する.また,骨形成に関与する諸因子(オステオポンチン,オステオカルシン等)の発現を免疫組織化学的に比較検討し,また,フィブロネクチンがどの時期まで組織に残存するかを免疫組織化学的に検討する.
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次年度使用額が生じた理由 |
ヒト血液よりフィブロネクチンを精製したが,タンパク定量により実験ごとにタンパク含有量にバラツキを生じ,手技を安定化させるのに時間を要した,従ってその後に予定していた実験動物を用いた各種検討ができなかったことから,関連する消耗品,実験動物などの購入を見送ったため未使用額が生じた.
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次年度使用額の使用計画 |
未使用額112,100円については平成27年度の実験に用いる消耗品,実験動物の購入費と併せて使用する.
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