ELISA法によってラット血液の精製液中にフィブロネクチンの存在を確認した. 12週齢ウィスター系雄性ラットの脛骨に骨欠損を形成し,その中にフィブロネクチンを満たし,その上から人工骨を填入した. H-E染色を行い光学顕微鏡で観察した.3週後および6週後,人工骨のみの群では周囲に骨新生が進んでいるがその量は少なかった.一方,フィブロネクチン群においては人工骨を取り囲むように骨新生が進み,その量はコントロールと比較して多かった.免疫組織化学染色では1週後まではフィブロネクチンが骨髄腔内に存在することが確認された. よって,自家骨を用いない新たな骨造成法が行える可能性が示唆された.
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