悪性腫瘍の手術などによって広い範囲で顎の骨を喪失することは生活の質を著しく損なうこととなる。失われた顎骨と歯の機能を再建するには骨移植及びインプラント手術が有効であるが、本研究ではより低侵襲にこれらの機能を回復するための直径20-50ミクロンのチタンファイバー綿からなる顎骨再建材料を開発した。この顎骨再建材料は87%空隙率の状態で優れた骨芽細胞親和性を示し、さらに3次元構造に影響を与えない1ミクロン以下のハイドロキシアパタイト薄膜コーティングをすることで、即時に荷重がかかる自然治癒しない顎骨区域欠損であっても速やか且つ強固に顎骨と直接結合する顎骨再建材料となることが実証された。
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