口腔組織血流量(OTBF)は吸入麻酔薬の種類と濃度によってその増加の程度が異なった(イソフルラン>セボフルラン>デスフルラン)。セボフルラン麻酔に亜酸化窒素を併用するとOTBFが増加するが、セボフルラン-レミフェンタニル麻酔に亜酸化窒素を併用してもOTBFは減少したままであった。セボフルラン麻酔にレミフェンタニルやデクスメデトミジンを併用すると、動脈血二酸化炭素分圧の増減によるOTBFの変化が小さくなる傾向がみられた。セボフルラン麻酔下にレミフェンタニルを投与すると、口腔領域内での血流再分布が起こっている可能性が示唆された。
|