根管洗浄による根管内壁のスミヤ層の除去と象牙細管の開口が、根管治療の予後に大きく影響を与える。先の研究で、永久歯では、EDTAとNaOClを使用した超音波洗浄が、乳歯では、NaOClを使用した超音波洗浄が効果的であることを示した。 本研究では、根管内壁の状態と貼薬剤である水酸化カルシウム(Ca(OH)2)の拡散様相を検索した。Ca(OH)2貼薬による歯根外表面へのアルカリ性の拡散は、根管内壁の状態に影響を受けることを示した。さらに、カルシウムイオンも歯根外表面に到達していることを示すことができた。これにより、良好な根管洗浄は、Ca(OH)2の効果を十分に発揮させることが示された。
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