Oculofaciocardiodental (OFCD) syndromeはX連鎖性優性遺伝形式の女性のみに発症するまれな疾患で、特異的顔貌、心臓および眼の異常、ならびに長い歯根といった特徴を認める。本課題では、患者由来の培養歯根膜細胞において認められたナンセンス変異依存mRNA分解機構が歯根長に異常を生じる原因となっている可能性を認め、さらに原因遺伝子であるBCOR(encoding BCL-6-interacting corepressor)の変異蛋白の機能解析を行い、古典的核移行シグナルを2カ所同定することができた。希少遺伝性疾患患者から得られる情報の有用性が示唆された。
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